リラックスして良質な睡眠を得る方法と副交感神経を高めるルーティン
「布団に入ってもなかなか眠れない」「目覚めがスッキリしない」という睡眠についての悩みはありませんか?そんな人は自律神経のバランスが不安定で十分な睡眠がとれていない可能性があります。
コロナ禍で生活が一変し、眠れなくなった人も少なくないのでは。ここでは、心身ともにリラックスした良い睡眠を得るにはどんなことに心がければよいのか、睡眠と副交感神経の観点から解説したいと思います。
もくじ
自律神経のしくみ
私たちが健康でいるためには、自律神経が整っていることが大切ですよね。
自律神経には
からだを活動モードすなわちONにする「交感神経」と、
回復・休養モードすなわちOFFにする「副交感神経」の2種類があります。交換神経はと副交感神経は“アクセル”と“ブレーキ”の関係にあり、状況に応じてどちらかが優位になります。自律神経のバランスをとりながら、心身をコントロールしているんです。
- 交感神経:昼間、活動している時に働くアクセルモード(ON)
- 副交感神経:夜間、休んでいる時に働くブレーキモード(OFF)
交感神経と副交感神経の違い
器官 | 交感神経 | 副交感神経 |
---|---|---|
目 | 冴える | 眠くなる |
心拍 | 早くなる | 落ち着く |
血圧 | 上がる | 下がる |
消化器官 | 抑制される | よく動く |
神経 | 集中する | リラックスする |
「交感神経」が優位になるときには、筋肉は緊張します。逆に副交感神経が優位になるときは筋肉の緊張がやわらぎ、リラックス状態になり疲れを癒すことができます。
副交感神経は体を回復させたり、体のメンテナンスをするときに活発に働きます。
自律神経が乱れるとどうなるか?
自律神経は、脳の視床下部という場所でコントロールされており、自身の意志では動かせない神経です。 全身を支配しているため、症状が体のあらゆる箇所に出てもおかしくありません。特に心臓がドキドキする、呼吸が速くなる、疲れやすい、息苦しくなる、筋肉が硬直し、汗が出やすいなど症状が出ます。
睡眠の役割
睡眠時間は免疫系、ホルモン系、自律神経系、体や脳機関、など生活の中で生じた体内のあらゆる不具合をリセットし、翌日に備える重要な時間です。主な役割が以下に挙げられます。
- 脳内の情報や記憶の整理をする
- 疲労回復を早めアンチエイジングを促す
- 免疫力を向上させる
- 自律神経のバランスを整える
- 食欲を調節し、肥満を予防する
脳内の情報や記憶の整理をする
主に睡眠中に脳は、学習した記憶を整理し、必要な情報を定着させ、不要なものは排除する保守作業を毎日行っています。
疲労回復を早めアンチエイジングを促す
「寝る子は育つ」といいますが、大人も適正な睡眠はアンチエイジングを促すそうです。眠りの前半部分から増えるのが覚醒と睡眠を切り替えて自然な眠りを誘う作用があるメラトニン。そして、起床前から増えるのが生体にとって必須ホルモンのコルチゾール。睡眠不足はこのようなホルモンの分泌リズムを乱し、心身の不調の原因となります。
免疫力を向上させる
睡眠時間が短いほど免疫系に支障をきたします。十分な睡眠が取れていないと免疫システムも十分な威力を発揮できなくなります。
自律神経のバランスを整える
朝の目覚めには副交感神経から交感神経への切り替えが必要ですが、逆に夜の眠りには交感神経から副交感神経へ切り替えが必要です。副交感神経に切り替えるには交感神経を刺激しないことが大切になります。特にゲームやスマホ、PCなどのブルーライトを見続けるのをやめるようにしましょう。
睡眠の時間や質が低下すると、身体活動に不調を来します。身体活動機能や思考力、気分も低下し、結果的に本来のパフォーマンスが発揮できなくなってしまいます。ストレッチをしたり深呼吸すると、副交感神経を優位になり、免疫力向上につながります。
食欲を調節し、肥満を予防する
睡眠不足になると脂肪細胞から分泌される食欲を抑制するレプチンというホルモンが減少し、胃から分泌される食欲を増すグレリンが増えます。こうした食欲抑制ホルモン・増進ホルモンのバランスの乱れによって起こります。当然、生活習慣病を発症するリスクが高まります。
良質な睡眠を促すセルフメンテナンスのルーティン
1日を元気に活動するためには、前日の夜からの過ごし方が大切です。
就寝前の過ごし方
- 食事は就寝の3時間前までに
- 入浴は就寝1時間前までに、ゆっくりとぬるめのお湯が理想
- 就寝1時間前からブルーライトの画面を見ないようにしましょう。
- どうしても入眠困難が続く場合は一時的に睡眠導入剤を用いる
- 眠くなってから寝床に入る
食事は就寝の3時間前までに
食後は、摂取した食べ物を消化するために胃腸が活発になり、熟睡しにくくなります。特に寝酒は交感神経優位にし、寝ようとしても寝付けません。ぜひ控えましょう。
入浴は就寝1時間前までに、ゆっくりとぬるめのお湯が理想
入眠準備には、入浴が有効です。湯船でゆっくり温まる事により体温が上がります。すると、血行が良くなり、その後熱を放出して体温が下がりやすくなります。お風呂には寝る1~2時間前に入ると、ちょうどいいタイミングです。その後眠気は深部体温が下がるときにやってきます。
シャワーだけでなく夏でも湯船に入り体を温める事を習慣にしましょう。「副交感神経」を働かせるのに効果的です。保温効果のある入浴剤などを活用することもおすすめです。
就寝1時間前からブルーライトの画面を見ないようにしましょう。
動画や画面を見続けることにより交感神経優位が続き、入眠が妨げられます。寝る前にはスマホやPCの操作は、なるべく控えるようにましょう。
どうしても入眠困難が続く場合は一時的に睡眠導入剤を用いる
睡眠不足は心身に悪影響を及ぼす場合があります。必要に応じて、我慢せず一時的にでも薬の力を借りることも考えましょう。
眠くなってから寝床に入る
食事や入浴や読書のすべての用事が終わって眠くなってから寝床へ。自然な流れで眠りにつくことができます。
香りや音楽の力を借りてみるのも心地良い入眠が期待出来るかも。
参考記事はこちら
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翌日の過ごし方
- 朝起きたらまずカーテンを開け、朝陽を浴びる
- 朝食を摂る
- 昼食後に必要に応じて仮眠を取る
- 運動でストレス解消。
朝起きたらまずカーテンを開け、朝陽を浴びる
朝起きたら、まずはカーテンを開けて朝陽を浴び、窓を開け新鮮な空気に入れ替える習慣をつけましょう
朝食を摂る
朝食を摂ることにより、交感神経が活動モードに入りスッキリと目覚めることができます。不眠を解消する効果があるトリプトファンは、マグロやサバ、かつお節などの魚介類、油揚げ豆腐などの大豆食品、鶏肉や豚肉といった食品に多く含まれます。日ごろから、こうした食材を意識して摂るとよいでしょう。
昼食後に必要に応じて仮眠を取る
仮眠で体を休めることにより、午後のパフォーマンスが向上することも。必要に応じて取り入れてみてください。
運動でストレス解消
適度な運動は免疫力がアップし、前向きになります。出来るだけ歩く習慣を身につけましょう!!軽めのジョギングもおすすめです。
「光」「食」「行動」が大切です。
。
よく食べ、よく動く事が大事
食事
心身の回復には食事がとても重要。良質な食材を摂る事を意識して、何より食事はリラックスして、楽しんでいただきましょう。
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運動
副交感神経を活性化させて、回復モードを高めるには、就寝前の運動も有効です。ストレッチやヨガを取り入れて、適度に筋肉をほぐすようにしてみましょう。
参考記事はこちら ゆったりとリラックスしながらやってみて下さい。
呼吸に集中してストレスケア
普段何気なく無意識に行っている呼吸。現代人は呼吸が浅く短い傾向があるようです。この呼吸では交感神経が優位に働きやすく、自律神経自体のバランスが崩れ免疫力の低下などを引き起こします。呼吸は意識をすることで呼吸の回数や速さをコントロールすることができます。1日数回、深呼吸をして、自律神経のバランスを整えていくことが大切です。
ちなみに余談ですが「鬼滅の刃」の全集中の呼吸は大量の空気を吸いこむことで身体能力が飛躍的に向上するのだとか。ただ、主人公の強い炭治郎ですら習得に2年の歳月が必要なくらい難易度が非常に高く厳しい修行だそうです。強くなるためには欠かせない基本中の基本が呼吸なんですね。
話が飛躍しましたが、人間生きている以上毎日休まず呼吸をします。普段から当たり前に行っている呼吸だけれど、その方法を見直して整えることで心身ともに好い影響がありそうです。
リラックス呼吸法!!
- 息を吐ききった状態にし、鼻からゆっくりと肺いっぱいに息を吸い込みます。背筋を伸ばした状態で行いましょう。4秒
- 深く息を吸い込んだら息を止めます。4秒
- 口から息をスーッとゆっくり吐いていきます。8秒
(※時間は大体の目安です)
意識的に正しい呼吸を行うことによって良質な睡眠が得られるなら試してみる価値はありそうですね。
参考動画はこちら 呼吸法について詳しく解説されています。↓
まとめ
- 自律神経のしくみ
- 交感神経と副交感神経の違い
- 睡眠の役割
- 睡眠中のセルフメンテナンス(夜、翌日の過ごし方)
- 食事、運動、呼吸法
この記事では、良質な睡眠のための副交感神経の役割とセルフメンテナンスについて解説しました。眠りたいのに眠れないというのはつらいものです。早く眠らなければと焦るのは逆にストレスになるので、そんなときは、香りや音楽でリラックスしたり、ストレッチして体をほぐしてみましょう。
1日の活動は朝の目覚め方に大きく左右されます。目覚めが良ければやる気も出て、充実した時間を過ごせます。そのためにも、いつでも良いタイミングでスムーズに入眠できるよう、日頃から生活リズムを整え、良い習慣を身に付けたいものです。